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こんにちは、福島県の桜が大好きな「ごっちー」と申します。毎年春になると桜前線とともに1カ月以上にわたって福島県内を走り回るため、車の走行距離が一気に跳ね上がります。これまでに足を運んだ県内の桜の名所・名木は約330カ所。自他ともに認める桜バカです。
桜好きな方はご存知かもしれませんが、福島県は桜の名所・名木が数多く点在する全国有数の“桜の里”です。「全国有数の」と書きましたが、これ、控えめな表現です。個人的には福島県の桜は日本一だと思っています(←個人の感想です)。そこでまず初めに、福島県の桜が日本一スゴイ(←あくまで個人の感想です)3つの理由をご紹介しましょう。
1.桜の名所・名木の数がとにかく多い!
「鶴ヶ城」「夏井千本桜」「日中線しだれ桜並木」などのソメイヨシノやシダレザクラの名所、日本三大桜の一つ「三春滝桜」をはじめとする一本桜の名木、桜とともに色とりどりの春の花々が咲き誇る「花見山」など、福島県内には実に多くの桜の名所・名木があります。
なかでも見応えのある一本桜が多いことが福島県の特徴で、郡山市にある郡山観光交通株式会社では“社内桜審議委員会”が毎年「枝垂れ桜花番付」を作成。令和5年春場所の番付表では、東西の横綱から前頭40枚目まで合計100本のしだれ桜を紹介しています。
また、「桜を愛するアマチュアカメラマンの会」でも毎年「福島県内『1本桜』番付表」を作成しています。こちらはしだれ桜だけではなく、エドヒガンやヤマザクラ、ソメイヨシノなどの一本桜も含まれます。こうした番付表を参考にして、福島県内の一本桜めぐりをするのもおすすめです。
前述のとおり、これまでに筆者がめぐった福島県内の桜の名所・名木は約330カ所。上記の番付表に載るような有名どころはほぼすべてめぐっていますが、県内にはそこまで名が知られていなくても見応えのある一本桜や桜スポットが多数あり、筆者も足を運べていないところがまだまだたくさんあります。
全部めぐるにはあと数年はかかるかな…という感じで、とにかく桜の名所・名木がめちゃくちゃたくさんあるのが福島県なのです。
2.品種もロケーションもとにかく多彩!
桜の品種は、野生種・栽培種あわせて600種以上あるそうです。福島県内に点在する名所・名木も、お馴染みのソメイヨシノ(染井吉野)をはじめ、エドヒガン(江戸彼岸)、シダレザクラ(しだれ桜)、ヤマザクラ(山桜)、ヤエザクラ(八重桜)系などさまざま。品種によって花の色や形が異なり、それぞれに美しい姿を見せてくれます。
また、丘の上や田園の中にポツンと立つ一本桜、川沿いの桜並木、公園や神社仏閣、城跡を彩る桜、水鏡に映る姿が美しい桜など、多彩なロケーションの桜を楽しめるのも福島県の魅力です。
「中通り」や「会津地方」では残雪をいただいた山を背景に桜が咲き誇る、東北らしい春景色に出合えるのも福島県ならではの特長でしょう。
3.1カ月半にわたり長く桜が楽しめる!
2と関係しますが、桜は品種によって開花時期が異なります。ざっくりとした順番的にはエドヒガン&エドヒガン系シダレザクラ → ソメイヨシノ → ヤマザクラ → ヤエザクラといった感じでしょうか。
加えて福島県は47都道府県の中で3番目に面積が広く、阿武隈高地と奥羽山脈によって太平洋沿いの温暖な「浜通り」、新潟寄りの雪国「会津地方」、中間の「中通り」と3つのエリアに分かれ、それぞれ気候が異なります(さらに細かく言えば、浜通りでも海沿いと西側の阿武隈高地で寒暖差があり、桜の開花時期も異なるなど、同じエリアでも違いがあります)。
このため例年3月下旬にまず浜通り南部のいわき市から桜の便りが届き、中通り、そして会津地方へと桜前線が進んでいきます。会津地方では例年ゴールデンウィーク明けに見頃を迎える桜もあり、実に1カ月半にわたって長く桜を楽しめるのが福島県の大きな特長です。
東北地方で最も早く桜が開花し、桜前線が青森県や北海道に到達するゴールデンウィークでもまだお花見ができる桜好きにはたまらない場所、それが福島県なのです。
※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。
福島県の桜の魅力を伝え、実際に足を運んでもらいたい!
とまあ、以上のような理由で日本一スゴイ(←繰り返しますが、あくまで個人の感想です)福島県の桜ですが、そのスゴさが広く知られているかと言うと残念ながらそうとは言えないのが現状です。
日本三大桜の一つに数えられる「三春滝桜」をご存知の方は多いかもしれませんが、福島県=桜というイメージを持っている方は少ないのではないでしょうか。県外の方はもちろん、地元の福島県民でも福島の桜のスゴさを意識したことがないという人がほとんどでしょう。
福島県にはこんなに素晴らしい桜の名所・名木が多数あるのに、それはあまりにももったいない。福島県の桜の魅力をもっと多くの方に知っていただきたい。そんな想いで「ふくしま桜旅」と名付けたこのブログを立ち上げました。
「ふくしま桜旅」では、これまで筆者がめぐってきた福島県内の桜の名所・名木の中から、独断と偏見と今の気分で選んだ「鉄板スポット」、そして「エリア&見頃別の桜めぐりコース」「ロケーション別の桜スポット」を紹介しています。
また、美しい花を咲かせるために一年を通して桜の手入れを行っている保護団体の皆さんなど、福島県内の桜にさまざまな形で関わっている方々を取材した「桜と人の物語」も掲載しています。
「ふくしま桜旅」を通して一人でも多くの方に福島県の桜の魅力が伝わり、実際に桜咲く福島県に足を運んでいただけると幸いです。