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福島県内に多数点在する桜の名所・名木の中から、筆者が個人的におすすめする鉄板スポットをご紹介します。
ほかにも大好きな桜はたくさんあるのですが、その中から桜好きならずとも一度は行ってみたい名所・名木をピックアップしてみました。あくまでも独断と偏見と今の気分で選んでいますのでご了承ください^^
皆さんもぜひ福島県内の桜めぐりをして、ご自身の鉄板スポットを見つけてくださいね。
※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。
※風雪等による枝折れ、病気等による枝の伐採などにより、樹形が変わることがあります。写真と異なる場合もありますので、ご了承ください。
悠久の時を超えて咲き誇る、日本を代表する千年桜
「福島県内で好きな一本桜を一つだけ挙げてください」と言われたら、さんざん悩んだ末に三春滝桜と答えると思います。
推定樹齢1,000年以上。日本三大桜の一つに数えられるエドヒガン系ベニシダレザクラの古木で、福島県はもとより日本を代表する名桜です。大正11(1922)年に、桜の木として初めて国の天然記念物に指定されました。
樹高13.5m、根回り11.3m、四方への枝張り5.5m~14.5mという威風堂々たる姿。薄紅色の花をいっぱいに咲かせたしなやかな枝が流れ落ちるさまは、その名のとおり滝のよう。
目の前に立つと圧倒されるほどの存在感があり、時間を忘れて惚れ惚れと見入ってしまいます。カメラを向けることがためらわれるような神々しささえ感じられ、とにかく何もかもが別格です。
単純に1,000年以上生きているというだけで、生物として大先輩です。もう尊敬しかありません。個人的には「滝桜先輩」と呼びたくなるくらいリスペクトしています。
三春滝桜の根元には小さな祠が祀られています。信仰の対象として、地元の人々が古くから大切に守ってきたことが伺えます。
見る角度によって多彩な表情が楽しめ、ライトアップも幻想的
三春滝桜の周りには根を保護するための柵がありますが、ぐるりと一周できるようになっています。見る角度によってさまざまな表情を見せてくれるので、正面からだけではなく、ぜひ一周してみてください。
後方の高台に登って上から見下ろすと、周辺の山里の風景とともに滝桜を眺められ、またひと味違った風情を楽しめますよ。
開花中の夜はライトアップが行われるので、時間があればこちらもぜひ見たいところです。日中の華やかさとはまったく違う、幻想的な姿を夜空に浮かび上がらせ、これまた神々しいまでの美しさを見せてくれます。
満開時に雪化粧した姿、青々とした葉に包まれた夏の姿など、これまでさまざまな三春滝桜を見てきましたが、なかでも感動したのが満開時のライトアップ終了直後の姿です。
その日は快晴で、ライトが消えた瞬間、満開の三春滝桜の上に満天の星が広がりました。星明かりに浮かび上がる三春滝桜は、言葉では言い表せないほどの美しさでした。残念ながら写真はありませんが、あのときの感動は今でも心に焼き付いています。
数ある福島県内の一本桜の中でも、やはり三春滝桜は特別な存在です。これからも春が来るたびに美しい花を咲かせてくれることを心から願います。
■所在地:福島県田村郡三春町大字滝字桜久保地内
■観桜料:500円(中学生以下無料)
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬
■ホームページ
三春滝桜/国天然記念物指定100周年 | Find!三春 【みはる観光協会~福島県三春町】