ふくしま桜旅

福島県内の桜の名所・名木を紹介します

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初めて訪れてもどこか懐かしい、福島県の「ノスタルジック桜」6選

<この記事で紹介している桜スポット>

茅葺き屋根の古民家や由緒ある洋館、趣深い駅舎を彩る満開の桜。絵になる建物と桜の共演を楽しめ、初めて訪れてもどこか懐かしい気持ちになるノスタルジックなスポットをピックアップしてみました。

「安達ヶ原ふるさと村」は、茅葺き屋根の古民家と桜がつくりだす昔話の世界のような風景が見どころ。四季折々の花を観賞できる庭園「花と歴史の郷 蛇の鼻(じゃのはな)」は、明治末期建築の国登録有形文化財「蛇の鼻御殿」としだれ桜の共演が楽しめます。

「日中線記念館」と「湯野上温泉駅」は電車好きの方はもちろん、そうでない方にもおすすめしたいスポットです。

有栖川宮威仁(ありすがわのみやたけひと親王の別邸「天鏡閣」では、ソメイヨシノに彩られた白亜の洋館でロマンチックなひとときを満喫しましょう。

建物ではありませんが、檜枝岐村の「六地蔵」も郷愁を誘うスポットです。浜通り中通り在住の福島県民的にもちょっと遠いですが、機会があればぜひ訪ねてみてくださいね。

※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。

※風雪等による枝折れ、病気等による枝の伐採などにより、樹形が変わることがあります。写真と異なる場合もありますので、ご了承ください。

安達ヶ原ふるさと村(福島県二本松市
茅葺き屋根の古民家と桜が織り成す昔話の世界

「安達ヶ原の鬼婆(あだちがはらのおにばば)」伝説で知られる黒塚に隣接する公園。広い園内にはかつての養蚕農家や武家屋敷などが再現され、五重塔や遊具などもあります。
春はソメイヨシノやしだれ桜が咲き誇り、茅葺き屋根の古民家を彩ります。その風景はまるで昔話の世界のようで、懐かしさを感じるとともにのんびりとした気持ちになります。五重塔を背景に咲き誇る桜も絵になりますよ。
開花期間中は桜まつりが開催され、提灯のほのかな灯りに照らされた幻想的な夜桜が楽しめます。
ちなみに秋には約250万本の彼岸花が園内を彩り、こちらも絶景です。
■所在地:福島県二本松市安達ヶ原4丁目100番地
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月上旬~中旬
■ホームページ

安達ヶ原 ふるさと村

■MAP

花と歴史の郷 蛇の鼻(じゃのはな:福島県本宮市
明治末期の豪農の別荘前に咲き誇る優美なしだれ桜

桜、フジ、スイレン、紅葉など四季折々の花や自然を楽しめる庭園です。園内の高台には、明治時代末期の豪農・伊藤氏の別荘である国登録有形文化財「蛇の鼻御殿」が建っています(この御殿の主人・伊藤弥(わたる)は、NHKの朝ドラ「エール」で話題となった歌手・伊藤久男のお父さんです)。
御殿の玄関前には、“御殿桜”とも呼ばれる優美なしだれ桜が咲き誇ります。玄関周りの彫刻、各部屋を飾る襖絵、伊藤博文ら明治の偉人の扁額など見どころ満載の御殿とともに、風情あるしだれ桜を堪能しましょう。御殿の2階に上がり、上から桜を眺めるのも味わい深いですよ。
赤い屋根の御殿としだれ桜を一緒に撮影するなら、園外の駐車場から池越しに狙うのがおすすめです。
■所在地:福島県本宮市本宮字蛇ノ鼻38
■駐車場:あり
■入場料:高校生以上800円、小学生以上400円(※年間何度でも入園できるパスポート券)
■例年の見頃:4月上旬~中旬
■ホームページ

花と歴史の郷 蛇の鼻

■MAP

日中線記念館(福島県喜多方市
タイムスリップしたかようなレトロな洋風駅舎と桜の共演

かつて喜多方市喜多方駅耶麻郡熱塩加納村(現喜多方市)の熱塩駅を結んでいた国鉄・日中線。現在は旧熱塩駅の駅舎を日中線記念館として利用し、当時の資料などを展示しています。
記念館の周りには約10本のソメイヨシノが植えられており、昭和13(1938)年に建てられた赤い屋根のモダンな洋風駅舎を華やかに彩ります。
改札口や駅名を記した看板、古い時計などがそのまま残るレトロな駅舎は、さながらタイムスリップしたかのよう。ここを舞台に繰り広げられた人間模様など、さまざまな想像をかき立てられます。
敷地内には昔懐かしい客車(←この車内がまた絵になるんです)やラッセル車も展示されているので、こちらも必見ですよ。
■所在地:福島県喜多方市熱塩加納町熱塩字前田丁602番地2
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬~下旬
■ホームページ

日中線記念館の桜|自然・花|見る・感じる|喜多方観光物産協会

■MAP

湯野上温泉駅福島県下郷町
全国でも珍しい萱葺き屋根の駅舎を彩る桜が旅情を誘う

会津鉄道会津線湯野上温泉駅の駅舎は、全国でも珍しい萱葺き屋根。駅舎の周りやホームに約30本のソメイヨシノが咲き誇り、花の頃は県内外から大勢の写真愛好家や鉄道愛好家が訪れます。
茅葺き屋根の駅舎を彩る桜はなんともいえない風情があり、旅情を誘います。電車が到着する時間は、電車と駅舎と桜の共演を狙う写真愛好家で混雑しますが、それ以外の時間帯はのんびり桜を楽しめるので、個人的にはそちらのほうがおすすめです。
駅舎の脇には足湯があり、足湯に浸かりながら桜を愛でることもできますよ。
なお、写真撮影に夢中になって線路などに立ち入らないようマナーを守って楽しんでくださいね。
■所在地:福島県南会津郡下郷町大字湯野上字大島乙74
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬
■ホームページ

湯野上温泉駅 Yunokami Onsen Station │ 会津鉄道-会津鉄道で行く、会津の列車たび

■MAP

天鏡閣福島県猪苗代町
明治時代に建てられた白亜の洋館に彩りを添えるソメイヨシノ

明治41(1908)年に完成した有栖川宮威仁(ありすがわのみやたけひと親王の別邸です。本館、別館、表門は国の重要文化財に指定されています。
桜がたくさんあるスポットというわけではありませんが、ルネッサンス様式の意匠をこらした白亜の洋館を彩るソメイヨシノが美しい場所です。「観音寺川の桜並木」や「亀ヶ城公園」などの猪苗代町の桜をめぐる際に、時間があったらぜひ立ち寄ってみてくださいね。
館内では明治風ドレスの試着体験やお茶&スイーツなども楽しめるので、お時間と興味のある方はこちらもどうぞ。
■所在地:福島県耶麻郡猪苗代町大字翁沢字御殿山1048
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬~5月上旬
■ホームページ

国指定重要文化財「天鏡閣」公式ホームページ

■MAP

六地蔵福島県檜枝岐村
悲しい由来を持つお地蔵様をやさしく見守るヤマザクラ

檜枝岐村国道352号沿いに静かに佇む六体のお地蔵様。山間の寒冷地にある檜枝岐村は農作物の栽培が難しく、昔から冷害に悩まされてきました。凶作の年には餓死者も出るほどで、口べらしのために赤ん坊が間引きされることもあったといいます。
この六地蔵はそんな赤ん坊の霊を弔い、母親の嘆きを慰めるために建立されました。背後にはヤマザクラが見守るように寄り添って咲き、しみじみとした風情を感じさせてくれます。お地蔵様たちの前には花やお供え物が絶えず、まだ雪が残るこの時期はニット帽と手袋をまとった愛らしい姿に村の人たちの信仰の厚さとやさしさが伝わってきます。
檜枝岐歌舞伎で知られる「檜枝岐の舞台」や「ミニ尾瀬公園」にも桜があるので、あわせてめぐるのもおすすめです。
■所在地:福島県南会津郡檜枝岐村居平
■駐車場:なし
■例年の見頃:5月上旬
■ホームページ

六地蔵 - 尾瀬檜枝岐温泉観光協会

■MAP