<この記事で紹介している桜スポット>
- 馬陵公園(福島県相馬市)石灯籠が立ち並ぶ参道の桜並木が美しい桜の名所
- 棚倉城跡(亀ケ城公園:福島県棚倉町)本丸を囲む土塁やお堀に彩りを添える桜が風情たっぷり
- 大森城山公園(福島県福島市)小高い丘に築かれた戦国時代の城跡を700本以上の桜が彩る
- 霞ヶ城公園(福島県二本松市)約2,500本の桜が咲き誇り、霞に包まれたような春の“お城山”
- 城山公園(福島県三春町)“桜の町”三春の街中にある戦国時代の山城跡
- 白河小峰城(城山公園:福島県白河市)往時を忍ばせる三重櫓や石垣に華やかな桜が風情を添える
- 鶴ヶ城(福島県会津若松市)満開の桜に包まれた赤瓦の天守閣は必見の美しさ
- 亀ヶ城公園(福島県猪苗代町)明治時代に町民有志が植えた約500本の桜が城跡を彩る
城跡に咲き誇り、往時を偲ばせる石垣やお堀などを彩る桜。その美しさは、日本人の心の琴線に触れる春景色です。
城跡に多数の桜が植えられるようになったのは明治時代以降。廃城令によって多くの城が取り壊された後、公園などとして整備され、そこにソメイヨシノをはじめとする桜が植えられたようです。
全国でも青森県の弘前城(弘前公園)、長野県の高遠城(高遠城址公園)など桜の名所として名高い城跡があり、「日本さくら名所100選」にも多数選ばれています。
福島県にも会津若松市の「鶴ヶ城」、二本松市の「霞ヶ城」をはじめ、城跡の桜の名所が各地に点在しています。福島県内の城は、幕末の戊辰戦争を戦い抜いた場所が多いことも特徴です。
今は花見の名所として大勢の観桜客で賑わっていますが、激動の歴史に想いを馳せると、桜の美しさ、儚さがひときわしみじみと胸に迫ってきます。
※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。
馬陵公園(福島県相馬市)
石灯籠が立ち並ぶ参道の桜並木が美しい桜の名所
相馬氏歴代の居城である中村城(別名・馬陵城)跡に整備された公園。園内には約630本のソメイヨシノが咲き誇り、浜通りを代表する桜の名所の一つとして知られています。
なかでも見応えがあるのが、園内の西側に位置する「相馬中村神社」の参道です。相馬中村神社は相馬家代々の氏神で相馬地方の総鎮守でもあり、相馬野馬追の初日に総大将が出陣式を行う由緒ある神社。そこへ至る参道の両脇には石灯籠が立ち並び、春は見事な桜並木と朱色のぼんぼりが風情を添えます。
2022年3月の福島県沖地震で石灯籠が倒壊してしまいましたが、その後復旧されて現在は元の美しい姿を取り戻しました。
夜はライトアップが行われ、ぼんぼりの灯りに照らされた幻想的な夜桜が楽しめます。
■所在地:福島県相馬市中村字北町140
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月上旬
■ホームページ
県指定史跡「中村城跡」(馬陵城) | 相馬市観光協会オフィシャルサイト
■MAP
棚倉城跡(亀ケ城公園:福島県棚倉町)
本丸を囲む土塁やお堀に彩りを添える桜が風情たっぷり
寛永2(1625)年に棚倉藩2代目藩主・丹羽長重が築城した棚倉城。城主の交代が多く、お堀に住む大亀が水面に浮かぶたびに殿様が転封されたという伝説から別名「亀ケ城」と呼ばれます。
現在は公園として整備されており、本丸を囲んでいた土塁やお堀が残る園内に約270本のソメイヨシノやしだれ桜が植えられています。お堀の水面を彩る桜や本丸の周りの土塁の桜が美しく、歴史に想いを馳せながら風情あるお花見ができます。
■所在地:福島県東白川郡棚倉町大字棚倉字城跡
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月上旬~中旬
■ホームページ
■MAP
大森城山公園(福島県福島市)
小高い丘に築かれた戦国時代の城跡を700本以上の桜が彩る
福島市南部の小高い丘に築かれた大森城跡に整備された公園です。大森城は伊達政宗の曾祖父・稙宗(たねむね)の三男・実元や、伊達政宗の近習・片倉景綱が城主となった戦国時代の城で、別名「臥牛城」とも呼ばれています。
一帯にはソメイヨシノ、シダレザクラ、ヤマザクラなど700本以上の桜が咲き誇り、市内有数のお花見スポットとなっています。また、公園北側の物見櫓(やぐら)の形をした展望台からは吾妻連峰や市内を一望できます。
開花期間中は「大森城山公園さくらまつり」が開かれ、夜はライトアップも行われます。さくらまつり期間中は時間帯によって道路が一方通行になるのでご注意を。
■所在地:福島市大森字本丸82 外
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬
■ホームページ
■MAP
霞ヶ城公園(福島県二本松市)
約2,500本の桜が咲き誇り、霞に包まれたような春の“お城山”
日本百名城の一つ・二本松城(別名・霞ヶ城)跡に整備された県立自然公園。地元では“お城山”の名で親しまれています。
ソメイヨシノを中心とする約2,500本の桜が咲き誇る春は、山全体が薄紅色の霞に包まれたような絶景となります。
残雪の安達太良山と菜の花咲く棚田の共演が素晴らしい「見晴台」、360度の大パノラマが楽しめる山頂の「本丸跡」、北側の道路沿いに続く桜のトンネルなど、広い園内には見どころがたくさんあるので、時間をとってゆっくり散策するのがおすすめです。
■所在地:福島県二本松市郭内3丁目
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬
■ホームページ
■MAP
「霞ヶ城公園」のさらに詳しい紹介はこちら!
城山公園(福島県三春町)
“桜の町”三春の街中にある戦国時代の山城跡
永正元(1504)年に戦国大名の田村義顕が築いたとされる山城。別名「舞鶴城」と呼ばれ、伊達政宗の正室・愛姫(めごひめ)生誕の地としても知られています。
土塁や石垣の一部などが残っており、春は山頂の本丸跡を桜が彩ります。木々の間から桜咲く三春の街や山並みを見ることもできますよ。
南側の「お城坂」から中腹まで車で行くことができますが、駐車場へは細く急な坂道を通ることになるので要注意です。
お城坂の途中にある「お城坂枝垂れ桜(浪岡邸の桜)」も見応えがあるので、あわせてチェックしてくださいね。
■所在地:福島県田村郡三春町字大町
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬
■ホームページ
城山公園の桜 | Find!三春 【みはる観光協会~福島県三春町】
■MAP
白河小峰城(城山公園:福島県白河市)
往時を忍ばせる三重櫓や石垣に華やかな桜が風情を添える
日本百名城の一つで、白河藩初代藩主・丹羽長重が改築・完成させた平山城です(長重は前出の棚倉城も築城しましたが、完成する前に白河藩に入封しています)。2011年3月の東日本大震災で石垣が崩落しましたが、2019年に復旧工事が完了しました。
春は約180本の桜が江戸時代の絵図に基づいて忠実に復元された三重櫓(やぐら)や石垣を彩り、日本情緒あふれる風景を楽しめます。
三重櫓のそばでは、築城時に人柱となった藩士の娘を悼んで植えられた「おとめ桜」が可憐な花を咲かせています。ちなみに初代は戊辰戦争の際に焼失し、現在のおとめ桜は2代目です。
■所在地:福島県白河市郭内1
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬
■ホームページ
■MAP
鶴ヶ城(福島県会津若松市)
満開の桜に包まれた赤瓦の天守閣は必見の美しさ
会津若松市のシンボル・鶴ヶ城。幕末の戊辰戦争で激戦が繰り広げられた地としても知られています。現在は公園として整備されており、ソメイヨシノを中心に約1,000本の桜が咲く、福島県を代表する名所の一つです。
現在の天守閣は1965(昭和40)年の再建。2011年に屋根瓦が黒瓦から赤瓦に葺き替えられ、幕末当時の姿を取り戻しました。国内唯一の赤瓦の天守閣を彩る満開の桜は絵画のように美しく、石垣やお堀を染める桜も風情たっぷりです。
広い園内には見どころがたくさんあるので、のんびり散策してお気に入りの景色を探しましょう。夜はライトアップが行われ、幻想的な夜桜を楽しめます。
■所在地:福島県福島県会津若松市追手町1-1
■入園料:無料(天守閣博物館と茶室麟閣は有料)
■駐車場:あり(有料)
■例年の見頃:4月中旬
■ホームページ
鶴ヶ城 (会津若松城)トップページ | 一般財団法人 会津若松観光ビューロー
■MAP
「鶴ヶ城」のさらに詳しい紹介はこちら!
亀ヶ城公園(福島県猪苗代町)
明治時代に町民有志が植えた約500本の桜が城跡を彩る
中世にこの地を支配した猪苗代氏の居城だった平山城・猪苗代城の城跡とその周辺を整備した公園です。
戊辰戦争で建物等が消失しましたが、明治38(1905)年に町の有志が私財を投じて桜やツツジを植栽。現在はソメイヨシノなど約500本の桜が咲き誇る町民の憩いの場となっています。
石段を上って本丸跡まで行くと、桜越しに残雪の磐梯山が望めて絶景です。石垣や空堀、土塁など、往時を偲ばせる遺構を彩る桜も風情があります。
■所在地:福島県耶麻郡猪苗代町字古城跡7150
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬
■ホームページ
■MAP