<この記事で紹介している紅葉スポット>
- 水面に映る紅葉が素晴らしいスポットを厳選して紹介
- 曲沢(まがりさわ)沼(福島県北塩原村)燃えるような山々が水面を彩る“鏡紅葉”が絶景
- 観音沼森林公園(福島県下郷町)紅葉と常緑樹のコントラストが美しい南会津の名所
- 矢ノ原湿原(福島県昭和村)ヒツジグサの合間から姿を見せる鮮やかな紅葉の水鏡
- 半田山自然公園(福島県桑折町)常緑樹にアクセントを添える真っ赤なモミジは必見
水面に映る紅葉が素晴らしいスポットを厳選して紹介
「秋にも行きたい桜スポット」の記事に書いたとおり、福島県内にはたくさんの紅葉スポットが点在しています。山、高原、森、湖沼、渓谷、滝、公園・庭園、神社仏閣などなどロケーションも多彩で、個人的におすすめしたいところが多数あります。たくさんありすぎて迷ってしまうほどですが、今回はその中から「水鏡が美しい紅葉スポット」を厳選してご紹介します。
桜の記事でも「水鏡桜」としてご紹介しているように、個人的に水鏡が大好物です。今回ピックアップした4カ所はいずれも水面(みなも)に映る紅葉が素晴らしく、運よくクリアな水鏡に出合えたときは時間を忘れて見惚れてしまいます。
水鏡を抜きにしても紅葉が美しいところなので、風があって水鏡がイマイチだったとしても十分見応えがありますよ。今年は例年より見頃が遅く、これからがシーズン本番です。ぜひ足を運んでみてくださいね。
※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。
曲沢(まがりさわ)沼(福島県北塩原村)
燃えるような山々が水面を彩る“鏡紅葉”が絶景
曲沢沼は、裏磐梯の曽原湖の北東にある小さな沼。裏磐梯の湖沼といえば五色沼が有名ですが、紅葉の美しさなら断然こちらです。撮影スポットとしても知られており、県内外から多くの写真愛好家が訪れます。
五色沼の周辺は常緑樹が多いのですが、曲沢沼の周囲の山はほぼ落葉樹で、秋になると一面が赤やオレンジ色に染まります。風がない日は燃えるような山々が水面に映り込む“鏡紅葉”が現れ、言葉を失うほどの絶景となります。
青空とのくっきりとしたコントラスト、朝や夕方の光に浮かび上がる水鏡と、時間帯によってさまざまな表情を見せてくれるのも魅力。夕日に照らされると紅葉がいっそう燃え立つように鮮やかさを増し、刻々と色を変えていくさまも趣があります。
曲沢沼には駐車場がないので、休暇村裏磐梯多目的駐車場に車を停め、歩いていくことになります。路上駐車は厳禁なのでご注意くださいね。
■所在地:福島県耶麻郡北塩原村檜原曽原山
■駐車場:休暇村裏磐梯多目的駐車場を利用
■例年の紅葉の見頃:10月中旬~下旬
■ホームページ
■MAP
観音沼森林公園(福島県下郷町)
紅葉と常緑樹のコントラストが美しい南会津の名所
標高1640mの観音山の麓、観音沼を中心に整備された自然豊かな公園です。一年を通して美しい景観が広がりますが、錦繍の山々が沼の水面に映り込む秋の素晴らしさは格別。南会津を代表する紅葉の名所として、シーズン中は多くの観光客や写真愛好家で賑わいます。
沼の周囲に約1.2kmの散策路があるので、時間があればぐるりと一周してお気に入りの景色を探すのがおすすめです。
下の写真は、沼の南側から撮影した一枚。沼のほとりに落葉樹が立ち並び、その奥に杉林、さらにその背後に紅葉の山々が連なっており、紅葉と常緑樹が織り成すコントラストが目にも鮮やか。望遠レンズで切り取ると、見事な三色の水鏡になっていました。
ところどころにある浮島や水面に浮かぶ水草が水鏡にアクセントを添えているのも観音沼の魅力です。こちらは野鳥の宝庫でもあり、カモたちのかわいらしい姿を見ることもできます。
紅葉の見頃の時期にはライトアップも実施しています。筆者はまだ行けていませんが、ネットで画像を見るとカラフルな照明に照らされた紅葉の水鏡がとても幻想的なので、ぜひ見に行きたいと思っています。
■所在地:福島県南会津郡下郷町南倉沢字観音平
■駐車場:あり
■例年の紅葉の見頃:10月中旬~11月上旬
■ホームページ
■MAP
矢ノ原湿原(福島県昭和村)
ヒツジグサの合間から姿を見せる鮮やかな紅葉の水鏡
奥会津・昭和村にある矢ノ原湿原は、約8万年前に形成されたとされる日本で2番目に古い湿原です。矢ノ原沼を中心にした高層・低層湿原に約350種の多彩な植物が生育しており、希少なハッチョウトンボをはじめとする昆虫や野鳥の宝庫でもあります。それほどメジャーではありませんが、見事な紅葉が楽しめる穴場的なスポットです。
湿原の周囲にミズナラ、コナラ、ヤマウルシ、モミジなどの落葉樹の林があり、秋になると一面が鮮やかなオレンジや赤に染まって圧巻です。矢ノ原沼の水面はヒツジグサに覆われており、その合間から紅葉の水鏡が姿をのぞかせているのも矢ノ原湿原ならではの美しい光景です。
村道沿いに湿原のほとりを歩くだけでも十分に楽しめますが、遊歩道が整備されているので一周するのもおすすめです(一周約40分)。ぬかるんでいるところもあるので、トレッキングシューズなど歩きやすく汚れてもいい靴だと安心です。また、奥まったところはクマが出没する恐れがあるので、クマ鈴を持参するなどしてくれぐれもご注意を。
昭和村は地下水が豊富で湧き水が点在しており、矢ノ原湿原のほとりにも「代官清水」「源兵衛清水」という二つの湧き水があります。代官清水は村道沿いにあり、村外からも水を汲みに訪れる名水です(源兵衛清水は飲用に適さず)。あわせてチェックしてみてくださいね。
■所在地:福島県大沼郡昭和村大字大芦地内
■駐車場:あり
■例年の紅葉の見頃:10月下旬
■ホームページ
■MAP
半田山自然公園(福島県桑折町)
常緑樹にアクセントを添える真っ赤なモミジは必見
標高863mの半田山と、その中腹にあり“ハートレイク”として親しまれている半田沼の自然景観を生かした公園です。春の桜、初夏のシラネアオイ、秋の紅葉と、一年を通じてさまざまな花や自然を楽しめます。半田沼の水面に映り込む桜や紅葉が美しく、水鏡好きにはたまらない風景を堪能できるスポットです。
紅葉の見頃は例年10月下旬~11月上旬で、青空と無風、紅葉の見頃が揃ったときは絶景が広がります。半田沼のほとりや周囲の山には常緑樹が多く、一面が赤やオレンジ色に染まるというわけではありませんが、常緑樹の緑とそこにアクセントを加える紅葉のコントラストが絶妙にきれいで感動します。
半田沼の周りに遊歩道が整備されているので、時間と体力に余裕があれば一周したいところです(一周1.2km)。沼の北側に真っ赤に色づいたモミジが並んでいる一画があり、対岸から眺めてもハッとするほど鮮やか。北側のほとりに足を運び、紅葉越しに水鏡を眺めるのもおすすめです。
■所在地:福島県伊達郡桑折町大字南半田字宮沢17
■駐車場:あり
■例年の紅葉の見頃:10月下旬~11月上旬
■ホームページ
■MAP