ふくしま桜旅

福島県内の桜の名所・名木を紹介します

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これから見頃! 福島県の「モミジが美しい穴場スポット」3選

<この記事で紹介している紅葉スポット>

土津神社だけじゃない! 見応えたっぷりのモミジの名所

11月に入り、朝晩の冷え込みが厳しくなってきました。福島県内の紅葉スポットも続々と見頃を迎えています。

しかし、さすがは47都道府県の中で3番目に面積が広い福島県、これから見頃となるところもまだまだたくさんあります。そこで今回は、その中から「モミジが美しい穴場スポット」を3カ所ピックアップしてみました。福島県内のモミジの名所というと猪苗代町の「土津(はにつ)神社」が有名ですが、ほかにも見応えたっぷりのスポットがあるんですよ。

ちなみにここで言うモミジとはカエデ属の一種のこと。福島県はイロハモミジの北限で、自生の場合、浜通り中通りではイロハモミジやオオモミジ、会津ではヤマモミジが多く見られるそうです。イロハモミジは基本的に赤く色づきますが、オオモミジとヤマモミジは個体差が大きく、赤だったり黄色だったり黄・赤・緑の混色の“源平”だったりするのだとか。それぞれの色づきの違いを楽しむのもいいですね。

※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。

 

三春大神宮(福島県三春町)
参道の石段をトンネルのように覆う色鮮やかなモミジ

三春町は日本三大桜の一つ「三春滝桜」をはじめとする桜の名木が町内に多数点在する、言わずと知れた桜の町。ですが、紅葉が美しいスポットもあるのです。その一つが三春大神宮です。

三春大神宮は街中からほど近い丘の上に鎮座する神社で、元禄2(1689)年に三春藩三代藩主・秋田輝季(てるすえ)が現在地に遷宮し、秋田家が代々信仰してきました。地元では“シンメサマ”(神明様でしょうか)と呼ばれて親しまれているそうです。

境内には町指定天然記念物のモミをはじめ、シラカシ、イチイなど23本の木々があり、「三春大神宮の森」として福島県緑の文化財に登録されています。モミジも多く、秋になると一帯を赤や橙色に染め上げて訪れる人を魅了します。特に見事なのが石段が続く参道。鮮やかなモミジがトンネルのように頭上を覆い、圧巻です。

季節が進むと石段や参道脇の斜面に落ち葉の絨毯が広がり、さらに風情が増します。モミジの赤や橙色だけのところ、イチョウの黄色が混じっているところなど、場所によって絨毯の色合いが違うのもまた美しいものです。

三春大神宮では毎年見頃の時期にライトアップをしており、今年もすでに始まっています。時間は17時から21時まで、期間は落葉するまでです。三春藩主秋田家の祈願寺だった「真照寺」も紅葉が美しく、こちらでもライトアップをしています。ぜひあわせて足を運んでみてくださいね。

■所在地:福島県田村郡三春町字馬場241
■駐車場:あり
■例年の紅葉の見頃:10月下旬~11月中旬
■ホームページ

三春大神宮 | Find!三春 【みはる観光協会~福島県三春町】

■MAP

陣屋の杜公園(福島県桑折町
赤、橙、黄色に染まるモミジが美しい国道4号沿いの公園

伊達郡役所にほど近い、国道4号沿いの高台にあります。江戸時代に幕府直轄の代官所(陣屋)があった場所で、現在は公園として整備されています。それほど広くなくこぢんまりとしていますが、秋になるとヤマモミジが美しく色づいて園内を彩る、知る人ぞ知る紅葉スポットです。

ひと口にモミジの紅葉と言っても真っ赤に染まった葉もあれば橙色や黄色、緑色の葉もあり、色彩が実に豊か。見上げるとカラフルな葉が日差しに透けてまぶしく輝き、思わず「きれい~!」とため息が漏れます。

足元を見るとモミジやクヌギの落ち葉が色鮮やかな絨毯となっていて、こちらも「きれい~!」。松ぼっくりやどんぐりも落ちていて、つい童心に返って拾い集めたくなります。

筆者が初めて陣屋の杜公園に足を運んだのは2019年と、わりと最近のことです。目の前の国道4号を通ったことは何度もありましたが、ここに公園があるとは気づかず素通りしていました。
訪れたのがちょうど紅葉真っ盛りのときだったので、こんなところにこんなに素晴らしいスポットがあったなんて!と驚き、その美しさに心底感動しました。まさに穴場です。

すぐ東側に交通量の多い国道4号が走っているのですが(上写真の斜面の下が国道4号)、高台にあるため車の音はほとんど気にならず、ゆっくり紅葉を楽しむことができますよ。

■所在地:福島県伊達郡桑折町陣屋
■駐車場:あり
■例年の紅葉の見頃:11月上旬~下旬
■ホームページ

陣屋の杜公園/桑折町

■MAP

 

寳蔵寺(ほうぞうじ:福島県南相馬市
歴代の相馬藩主も紅葉狩りを楽しんだ由緒ある古刹

福島県内の紅葉スポットというと会津中通りがまず思い浮かびますが、浜通りにも素晴らしい場所があります。その一つがこちら、南相馬市の寳蔵寺です。

寳蔵寺は、延暦20(801)年に坂上田村麻呂が創建したとされる古刹。秋の境内を鮮やかに彩るカエデは源義経の従者である佐藤忠信の妻・楓姫が植えたと伝わり、推定樹齢400年のモミの木とともに「寳蔵寺の楓と大モミ」として南相馬市の天然記念物に指定されています。江戸時代には相馬藩の歴代藩主が紅葉狩りを楽しんだといわれる由緒ある場所です。

仁王門をくぐり境内に足を踏み入れると、真っ赤に染まったカエデの美しさに圧倒されます。参道の石段や庭園、虚空蔵堂、鐘楼堂など絵になるところが多く、シーズン中は大勢の写真愛好家が訪れて賑わいます。

桜オタクの筆者にとってもう一つのお目当てが、駐車場に数本ある寒桜。ちょうど紅葉の時期にかわいらしい花を咲かせ、色づいた木々との共演を楽しめるのです。桜と紅葉を一度に見られるなんて、もう最高の贅沢ですよね。

紅葉が見頃の時期に毎年「楓姫もみじまつり」が開催され、夜はライトアップも行われます。今年は11月22日(金)~24日(日)。筆者はまだライトアップを見に行ったことがないので、今年はぜひ行きたいところです。

■所在地:福島県南相馬市鹿島区北海老字北畑20
■駐車場:あり
■例年の紅葉の見頃:11月中旬~下旬
■ホームページ

平出山摩尼院 宝蔵寺 | 一般社団法人 南相馬市かしま観光協会

■MAP