ふくしま桜旅

福島県内の桜の名所・名木を紹介します

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ふくしま桜旅「鉄板スポット」【03】夜の森の桜並木(福島県富岡町)

<目次>

福島県内に多数点在する桜の名所・名木の中から、筆者が個人的におすすめする鉄板スポットをご紹介します。

ほかにも大好きな桜はたくさんあるのですが、その中から桜好きならずとも一度は行ってみたい名所・名木をピックアップしてみました。あくまでも独断と偏見と今の気分で選んでいますのでご了承ください^^

皆さんもぜひ福島県内の桜めぐりをして、ご自身の鉄板スポットを見つけてくださいね。

※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。

※風雪等による枝折れ、病気等による枝の伐採などにより、樹形が変わることがあります。写真と異なる場合もありますので、ご了承ください。

原発事故で立ち入り禁止となった福島県内屈指の桜の名所

“桜のトンネル”として知られる、福島県富岡町のシンボル・夜の森(よのもり)地区の桜並木。全長2.2kmにわたって道路の両脇に立ち並ぶソメイヨシノは、明治時代に植樹されたことが始まりです。その後も植樹が続けられ、県内外から多くの観桜客が訪れる福島県内屈指の桜の名所となりました。

しかし2011年3月、東京電力福島第一原子力発電所の事故が発生。一時は富岡町の全町民がふるさとを離れ、避難生活を余儀なくされました。また、夜の森地区の大半は「帰還困難区域」となり、立ち入り禁止になりました。

筆者が原発事故後、初めて夜の森地区を訪れたのは2015年4月。当時は「居住制限区域」だった、地区南側の旧富岡二中前の通り約300mのみ日中の立ち入りが可能でした。

上の写真のとおりちょうどその日は満開で、青空の下、震災前と変わらぬ見事な桜のトンネルが続いていました。しかし、桜並木の周辺には震災から時間が止まったように荒れた街並みがあり、人影もまばら。除染を行っている作業員や警備員、避難先からふるさとの桜を見に来たと思われる方などがちらほらいるだけでした。

桜並木の途中にはバリケードが設置され、その向こうの帰還困難区域で、愛でる人もないまま桜が華やかに咲き誇っていたことが強く印象に残っています。

全長2.2kmの全区間で観桜可能になり、戻ってきた賑わい

ふるさとを離れて避難先で暮らす間も、夜の森の桜並木は富岡町民の心の拠りどころであり続けました。その後、段階的に避難指示が解除され、2022年1月に帰還困難区域の立ち入り規制が一部で緩和されて、全長2.2km全区間の桜並木を楽しめるようになりました。

樹齢80年以上の古木を含むソメイヨシノのトンネルがどこまでも続くさまは圧巻。場所によってまだ若い並木もあるので、今後ますます見応えのあるスポットとなるのが楽しみです。

以前は地区南側の旧富岡二中前の通りが特に見事でしたが、2、3年前に枝の剪定が行われたため、今は若干空が広く見えるようになっています。

夜の森公園のある北側の「さくら通り」のほうは枝ぶりがよく、桜のトンネルとして見応えがあります。ただし車の往来が多いので、写真撮影などの際には十分注意してくださいね。

桜まつりなどのイベントも復活し、今では多くの観桜客が訪れて以前の賑わいを取り戻しつつある夜の森の桜並木。夜はライトアップが行われ、富岡町の誇りである桜のトンネルを幻想的に浮かび上がらせます。

夜の森の桜並木は、原発事故発生時に現場に留まり、ギリギリの対応を続けた作業員たちを描いた映画「Fukushima50」のラストシーンのロケ地でもあります。美しい桜を楽しみながらも、震災や原発事故、そして復興とふるさとについて改めて考えさせられる貴重な場所です。

■所在地:福島県双葉郡富岡町字夜の森南4丁目
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月上旬~中旬
■ホームページ

夜の森桜トンネル(相双、富岡町) - 花の王国ふくしま