ふくしま桜旅

福島県内の桜の名所・名木を紹介します

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しみじみ愛でる、福島県の「神社仏閣の桜」<会津編>8選

<この記事で紹介している桜スポット>

ポツンと一本桜”同様、福島県内の桜めぐりをしていて気がつくのが、お寺や神社の境内に咲く桜の多さです。

いわき市の「小川諏訪神社シダレザクラ」、三春町の「福聚寺桜」など名木が迎えてくれるところもあれば、相馬市の「涼ヶ岡八幡神社」、猪苗代町の「土津(はにつ)神社」など多数の桜が境内を彩るところもあります。

由緒あるお寺や神社と桜はよく似合い、しっとりとした和の情緒を感じさせてくれます。御朱印をいただけるところもあるので、お参りをしたうえで拝受するのもいいですね。

神社仏閣に咲く桜は数がとても多いので、エリア別にピックアップ。今回は福島県会津地方の神社仏閣の桜をご紹介します。江戸時代から知られた名木「会津五桜」に数えられている桜も多いので、興味のある方は下記の記事もあわせてご覧くださいね。

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※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。

※風雪等による枝折れ、病気等による枝の伐採などにより、樹形が変わることがあります。写真と異なる場合もありますので、ご了承ください。

神代桜(かみよざくら:福島県会津美里町
伊佐須美神社の旧宮地で枝を伸び伸びと広げる種まき桜

岩代国一之宮・会津総鎮守である伊佐須美神社の旧宮地である「高天原(たかまがはら)」に立つ、推定樹齢300年のエドヒガンです。神社の駐車場から本殿を右手に見ながら、さらに少し進んだ左手にあります。
幹が傷んできているのが心配ですが、枝を四方に大きく広げ、元気に花を咲かせてくれています。かつては地域に農作業の時期を知らせる種まき桜でもあったようです。福島県緑の文化財に指定されています。
■所在地:福島県大沼郡会津美里町字宮林(高天原公園内)
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬~下旬
■ホームページ

お花見・桜開花情報 2023 – ミサトノ.jp

■MAP

文殊院知恵桜(福島県会津美里町
“筆の文殊”の境内に咲き誇る鮮やかなベニヒガンザクラ

地元の方から「お文殊様」と親しまれている清龍寺文殊院伊佐須美神社のすぐ近くにあり、歩いていくことができます。徳川家康・秀忠・家光に仕えた天海大僧正ゆかりのお寺でもあり、お堂に祀られた文殊菩薩は“筆の文殊”として日本三文殊に数えられています。
お堂の西側に立つ背の高いベニヒガンザクラが文殊院知恵桜です。知恵を司る文殊菩薩にあやかってこの名がつきました。樹齢は不明ですが、お堂の赤い屋根に濃い紅色の花が映える美しい一本桜です。
■所在地:福島県大沼郡会津美里町字文珠西甲3611
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬~下旬
■ホームページ

お花見・桜開花情報 2023 – ミサトノ.jp

■MAP

虎の尾桜(福島県会津美里町
三重塔がある古刹に咲く、おしべが花弁化する珍しい桜

養老4(720)年の創建と伝わる古刹・法用寺。観音堂の前に立つ虎の尾桜はオオシマザクラサトザクラの一種で、「会津五桜」の一つに数えられています。
おしべが花弁化する珍しい桜で、八重咲きの花の中から花びらが細く突き出た形になるのを虎の尾に見立て、この名が付いたという説があります。ぜひじっくりと花を観察してみてくださいね。
花よりもやや先に葉が出るのも特徴で、淡紅色の花とともに渋い風情を醸し出します。境内には福島県重要文化財に指定されている三重塔もあり、こちらも必見です。
■所在地:福島県大沼郡会津美里町雀林字三番山下3554
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬
■ホームページ

お花見・桜開花情報 2023 – ミサトノ.jp

■MAP

薄墨桜(福島県会津美里町
「アイヅウスズミ」の学名を持つ伊佐須美神社の愛らしいご神木

前出の伊佐須美神社のご神木で、「会津五桜」の一つです。随身門(楼門)をくぐって左手にあります。古くから門外不出の一本桜とされてきたため、他に類似の品種がなく、「アイヅウスズミ」という学名が付けられています。
現在の桜の推定樹齢は120年。おそらく何代目かのご神木なのでしょう。一つの枝に八重咲きと一重咲きが混在し、薄墨を含んだような白色から紅色へと花の色が徐々に変化するのが特徴です。
花がとても愛らしく、個人的に大好きな桜の一つです。よく見るとさまざまな色の花が混じっているので時間を忘れて見入ってしまい、気がつくと2時間近く経っていたということもあります(←側から見たらちょっと変な人ですね…)。
独特の芳香があるのも特徴で、「香りの薄墨桜」とも称されます。桜の傍らには幕末の会津藩主・松平容保(かたもり)公がその美しさを詠んだ歌碑があり、歴史を感じさせてくれます。
■所在地:福島県大沼郡会津美里町宮林甲4377
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬
■ホームページ

伊佐須美神社のご案内 | 伊佐須美神社 | 岩代国一之宮・会津総鎮守

■MAP

杉の糸桜(福島県会津坂下町
桜に彩られた山門や六地蔵などもあわせて楽しみたい

県道365号沿いの薬王寺境内にあり、こちらも「会津五桜」の一つに数えられています。推定樹齢200年のエドヒガン系しだれ桜で、天正年間(1573年〜1592年)に植えられたものの2代目と伝わります。糸桜の両脇にはその子桜“会津枝垂”が咲き誇ります。
杉の糸桜は樹高約6メートルと小ぶりで、花色が白っぽいため、今ひとつ華やかさに欠けると感じる方も多いかもしれません。が、薬王寺にはソメイヨシノに彩られた山門、石段脇に咲く水仙六地蔵の前に咲く花色の濃い“薬王寺八重”などの見どころがあります。
小さなお寺ですが、会津ののどかな春を感じさせてくれる趣深いスポットです。
■所在地:福島県河沼郡会津坂下町杉集落地内
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬~下旬
■ホームページ

杉の糸桜(すぎのいとざくら) - 会津坂下町

■MAP

福満虚空蔵尊圓蔵寺(ふくまんこくぞうぼさつえんぞうじ:福島県柳津町
エメラルドグリーンの只見川と本堂、桜の組み合わせが絶景

大同2(807)年に徳一(とくいつ)大師によって開創されたと伝わる古刹・圓蔵寺。只見川沿いの高台にあり、春はソメイヨシノに彩られます。
個人的なおすすめは只見川を挟んだ対岸からの眺め。大岩の上に立つ本堂とエメラルドグリーンの川面、桜の帯が織り成す日本画のような景色を楽しめます。
ちなみに圓蔵寺には「赤べこ伝説」があり、これが会津の民芸品・赤べこの由来となったとされています。
車で訪れる場合は、対岸の観光客専用駐車場に停めるのが便利。柳津町のシンボル「赤べこファミリー」の巨大赤べこが駐車場にいることもありますよ。
■所在地:福島県河沼郡柳津町柳津字寺家町甲176
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬~下旬
■ホームページ

福満虚空藏菩薩 霊巌山 圓藏寺 - 赤べこ伝説発祥の地 会津やないづ

■MAP

土津(はにつ)神社(福島県猪苗代町
境内に咲き誇る愛らしいタカトオコヒガンが見どころ

徳川家康の孫で、三代将軍・家光の異母弟である会津藩初代藩主・保科正之公を祀った神社。イロハモミジの紅葉の名所として有名ですが、桜の頃の美しさも格別です。
こちらの見どころは、正之公と縁の深い長野県高遠町から寄贈されたタカトオコヒガン(高遠小彼岸)。ソメイヨシノよりも小ぶりで赤みが強く、愛らしい花を咲かせるのが特徴です。
ソメイヨシノやカスミザクラもあり、白い大鳥居や拝殿、本殿脇に佇む末社などを色合いの異なる桜がしっとりと彩ります。
■所在地:福島県耶麻郡猪苗代町字見袮山3
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬~5月上旬
■ホームページ

土津神社の桜について | [福島] 土津神社【公式】|こどもと出世の神さま・会津の歴史に触れる観光

■MAP

大鹿桜(福島県猪苗代町
花の色が白→ピンク→鹿の毛の色に変わる由緒ある古木

土津神社から徒歩数分の場所にある磐椅(いわはし)神社の本社手前にあり、「会津五桜」の一つに数えられています。福島県内で最も遅く開花する一本桜の一つで、この花を見るとふくしま桜旅もそろそろ終わりだなぁと、しみじみとした感慨が込み上げてきます。
社伝によると、天暦元(947)年に村上天皇の勅使が奉納したと伝わる古木です。サトザクラの一品種で、菊咲きの花の色が開花時は白色で、その後ピンク色となり、最後は鹿の毛の色になることが名前の由来とされます。近年は枯れ枝なども目立つようになり、樹勢の衰えが見られますが、がんばって花を咲かせてくれています。
ちなみに境内には樹齢800年以上の鳥居杉にヤマザクラが根付いた「えんむすび桜」もあり、良縁を願ってお参りに訪れる人も多いそう。こちらの見頃は例年4月中旬から下旬です。
■所在地:福島県耶麻郡猪苗代町字西峰6199
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬~5月上旬
■ホームページ

大鹿桜 - 磐椅神社公式サイト

■MAP

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