＜この記事で紹介している桜スポット＞
- 松雲寺のしだれ桜（福島県白河市）白河市に春の訪れを告げる樹齢300年の優美なしだれ桜
- 楽翁（らくおう）桜（福島県白河市）南湖神社の境内に咲くしだれ桜。艶やかな濃い花色が魅力
- 乙姫桜（福島県白河市）伊達政宗ゆかりの艶やかなベニシダレザクラ
- 源清桜（福島県白河市）薄墨色の花が風情あふれる樹齢約400年のしだれ桜
- 結城（ゆうき）桜（福島県白河市）結城宗広ゆかりの寺に咲くたおやかなしだれ桜
- 昌建寺の桜（福島県泉崎村）樹勢の衰えを乗り越え、花をたっぷり咲かせるまでに回復
“ポツンと一本桜”同様、福島県内の桜めぐりをしていて気がつくのが、お寺や神社の境内に咲く桜の多さです。
いわき市の「小川諏訪神社のシダレザクラ」、三春町の「福聚寺（ふくじゅうじ）桜」など名木が迎えてくれるところもあれば、相馬市の「涼ヶ岡八幡神社」、猪苗代町の「土津（はにつ）神社」など多数の桜が境内を彩るところもあります。
由緒あるお寺や神社と桜はよく似合い、しっとりとした和の情緒を感じさせてくれます。御朱印をいただけるところもあるので、お参りをしたうえで拝受するのもいいですね。
神社仏閣に咲く桜は数がとても多いので、エリア別にピックアップ。今回は福島県中通り南部（県南地方）の神社仏閣の桜をご紹介します。
※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。
※風雪等による枝折れ、病気等による枝の伐採などにより、樹形が変わることがあります。写真と異なる場合もありますので、ご了承ください。
松雲寺のしだれ桜（福島県白河市）
白河市に春の訪れを告げる樹齢300年の優美なしだれ桜
松雲寺は、白河市郊外にある曹洞宗のお寺。参道のゆるやかな石段を登った先、本堂の前に樹齢約300年のしだれ桜が咲き誇ります。この一帯で最も早く開花する桜として知られ、白河市に春の訪れを告げます。
淡紅色の花をいっぱいにつけた枝を長く伸ばし、春風に揺れる姿はとても優美。以前は斜面に芝桜が植えられており、桜との共演が楽しめましたが、近年は少なくなったのが残念。芝桜の復活を期待しています。
■所在地：福島県白河市舟田寺西11
■駐車場：あり
■例年の見頃：4月上旬～中旬
■ホームページ
■MAP
楽翁（らくおう）桜（福島県白河市）
南湖神社の境内に咲くしだれ桜。艶やかな濃い花色が魅力
享和元（1801）年に白河藩主・松平定信公が築造した、日本最古といわれる南湖公園。園内に鎮座する南湖神社は定信公を祀っており、新一万円札の顔となる実業家・渋沢栄一の支援もあって大正11（1922）年に創建されました。
参道の中ほどに立つベニシダレザクラは推定樹齢200年で、定信公が南湖を築造した際に植えたものといわれます。
楽翁桜という名は、定信公の雅号「楽翁」から取られたもの。濃いピンク色の小ぶりな花をたっぷりと咲かせる、美しいしだれ桜です。
■所在地：福島県白河市菅生舘2 南湖神社内
■駐車場：あり
■例年の見頃：4月中旬
■ホームページ
■MAP
乙姫桜（福島県白河市）
伊達政宗ゆかりの艶やかなベニシダレザクラ
JR東北本線・白河駅からほど近い場所に「妙関寺」「妙徳寺」「関川寺」という３軒のお寺があります。その境内にそれぞれ趣の異なるしだれ桜があり、「城下町しだれ三桜（みざくら）」とも呼ばれています。ごく近い距離にあるので、歩いて桜めぐりをしましょう。
妙関寺境内に立つ「乙姫桜」は樹齢約400年のベニシダレザクラ。仙台藩主・伊達政宗から譲り受けたものと伝わり、艶やかな濃いピンク色の花を咲かせるのが特徴です。
年月を感じさせるごつごつとしたコブのある幹も味わいがあり、朱色の山門との組み合わせもまた絵になります。
■所在地：福島県白河市金屋町116
■駐車場：あり
■例年の見頃：4月中旬
■ホームページ
■MAP
源清桜（福島県白河市）
薄墨色の花が風情あふれる樹齢約400年のしだれ桜
「城下町しだれ三桜」の一つで、妙関寺から歩いてすぐの妙徳寺境内に咲き誇ります。
本堂に向かって左手に立っており、約400年前の慶長年間（1596年～1615年）に片岡駿河守源清が妙徳寺を創建した際に植樹したと伝わります。
濃いピンク色が艶やかな乙姫桜とは対照的に、こちらは薄墨色の花が趣深い桜です。途中から4本に分かれた幹をまっすぐ空に向かって伸ばしており、風情ある姿が春空に映えます。
■所在地：福島県白河市金屋町113
■駐車場：あり
■例年の見頃：4月中旬
■ホームページ
■MAP
結城（ゆうき）桜（福島県白河市）
結城宗広ゆかりの寺に咲くたおやかなしだれ桜
「城下町しだれ三桜」の一つで、妙徳寺から歩いてすぐの関川寺境内にあります。関川寺は南北朝時代の武将・結城宗広が白河結城氏の菩提寺として開基したと伝わる古刹です。
境内に結城宗広廟があり、そこから望める場所にあることから結城桜と呼ばれています。樹齢は約200年で、三桜の中ではもっとも若いしだれ桜です。樹高約12mのすらりとした桜で、たおやかな姿を見せてくれます。
近くに柳の木があり、やわらかな緑と桜のコントラストも春らしい色合いで癒されます。
■所在地：福島県白河市愛宕町94
■駐車場：あり
■例年の見頃：4月中旬
■ホームページ
■MAP
昌建寺の桜（福島県泉崎村）
樹勢の衰えを乗り越え、花をたっぷり咲かせるまでに回復
昌建寺は、永正6（1509）年の創建とされる曹洞宗の古刹。境内に樹齢230年ともいわれるしだれ桜があり、泉崎村の天然記念物に指定されています。
平成の一時期に樹勢が衰えたそうですが、ご住職や檀家の方たちが懸命に手入れを行い、今では枝を伸び伸びと広げて花をいっぱいに咲かせるまでに回復しました。
お寺の前の道路から塀越しに見上げる姿が美しくおすすめですが、通行する車の迷惑にならないようご注意くださいね。
■所在地：福島県西白河郡泉崎村大字泉崎字下宿88
■駐車場：あり
■例年の見頃：4月上旬～中旬
■ホームページ
■MAP
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