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福島県内に多数点在する桜の名所・名木の中から、筆者が個人的におすすめする鉄板スポットをご紹介します。
ほかにも大好きな桜はたくさんあるのですが、その中から桜好きならずとも一度は行ってみたい名所・名木をピックアップしてみました。あくまでも独断と偏見と今の気分で選んでいますのでご了承ください^^
皆さんもぜひ福島県内の桜めぐりをして、ご自身の鉄板スポットを見つけてくださいね。
※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。
※風雪等による枝折れ、病気等による枝の伐採などにより、樹形が変わることがあります。写真と異なる場合もありますので、ご了承ください。
山の中の小高い丘に立つ樹齢400年のヤマザクラの巨木
福島県内には見応えのある一本桜がたくさんありますが、その中でも遅咲きの代表格がこちら。阿武隈高地に抱かれた古殿町の山間部、県道135号沿いの小高い丘の上に立つ樹齢約400年のヤマザクラ「越代のサクラ」です。
山道をひたすら車で登り、その姿が見えてくると「今年も会えた」という喜びでいっぱいになります。
樹高約20m、幹囲約7.1mの堂々たる巨木で、「ヤマザクラもこんなに大きくなるんだ」と初めて見たときに驚きました。
福島県の天然記念物、林野庁の「森の巨人たち100選」に指定されているほか、「桜を愛するアマチュアカメラマンの会」作成の「福島県内『1本桜』番付表」では、2019年に東の新横綱に選ばれています。それも納得の福島県を代表する名木の一つです。
駐車場に車を停め、丘の下からしばし眺めて全景を堪能したら、丘に設けられた階段を上って桜の近くまで行きましょう。
すぐそばから見上げると、その大きさに圧倒されます。青空に向かって形の良い枝を伸び伸びと広げ、淡紅色の花をたっぷり咲かせる姿は生命力にあふれ、見ているとパワーをもらえます。
花や枝ぶりの美しさはもちろん、個人的には幹も大好きです。根元にある大きな岩を抱くように太く力強くそびえ立ち、それでいてなめらかさも備えていて、その美しさに惚れ惚れと見入ってしまいます。
花壇に植えられた色とりどりの春の花々との共演も見どころ
越代のサクラは、地元の方たちでつくる「越代のサクラ保存会」が周辺の環境整備や手入れを行い、大切に守ってくださっています。
丘の下の花壇にカラフルなチューリップや水仙などが植えられているのも、越代のサクラの魅力の一つ。花々を入れて桜を撮影すると、よりいっそう“春爛漫感”を出せるのが嬉しいですね。地元の皆さんのお心遣いに感謝です。
樹形の美しさ、力強さ、花や幹の美しさ、背後の林と花が織り成すやわらかな色合い、花壇を彩る春の花々…。どこをとっても素晴らしく、いつまで見ていても飽きることがありません。
駐車場わきの広場にベンチがあり、座って眺めていると、気づくと何時間も経っていたりします。
毎年のように観に行きたくなる、個人的に大好きな一本桜の一つです。本当にいい桜だなぁ…。
なお、越代のサクラから県道135号を東へ車で1分ほど走ったところに「越代延命の清水」があります。冷たくておいしい水が豊富に湧き出ているので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
■所在地:福島県石川郡古殿町大字大久田字越代地内
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月下旬~5月上旬
■ホームページ