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福島県内に多数点在する桜の名所・名木の中から、筆者が個人的におすすめする鉄板スポットをご紹介します。
ほかにも大好きな桜はたくさんあるのですが、その中から桜好きならずとも一度は行ってみたい名所・名木をピックアップしてみました。あくまでも独断と偏見と今の気分で選んでいますのでご了承ください^^
皆さんもぜひ福島県内の桜めぐりをして、ご自身の鉄板スポットを見つけてくださいね。
※記事中の見頃は例年のものです。気象条件などにより時期が前後することがありますので、最新情報をご確認のうえお出かけください。
※風雪等による枝折れ、病気等による枝の伐採などにより、樹形が変わることがあります。写真と異なる場合もありますので、ご了承ください。
半球状の桜と菜の花の艶やかな共演が絵になる人気スポット
「合戦場のしだれ桜」は青空と半球状の桜、菜の花が織り成す美しい風景で知られる、福島県を代表する桜の名所の一つです。
福島県二本松市郊外、旧岩代町の国道459号沿いにあり、平安時代後期に源義家と阿部貞任・宗任が戦ったとされる丘陵地にあることから、この名がつきました。
一本桜のように見えますが、実は2本のベニシダレザクラが寄り添って立つ夫婦桜です。どちらも樹齢約200年で、三春滝桜の孫桜といわれています。
ちなみに母桜とされるのは、合戦場のしだれ桜から車で数分の「道の駅さくらの郷」近くにある「福田寺の糸桜」です。
合戦場のしだれ桜は駐車場も含めて私有地にあり、所有者の方や地元の保存会の皆さんが菜の花の種をまいたり、周辺に桜を植えるなどして美しい景観を大切に守ってくださっています。
ポスターやパンフレット等でお馴染みの「菜の花の奥に半球状の桜」の風景は、菜の花が咲き乱れる斜面の小道を下り、菜の花越しに見上げると出合うことができます。
晴れているときの美しさは格別で、青空と桜のピンク、菜の花の黄色の鮮やかなコントラストがまるで春の喜びを奏でているかのようです。
高台の駐車場から眺める“花の園”もおすすめ
上記の定番ポイントのほかにもう一つ、ぜひ見ていただきたいのが駐車場からの眺め。国道459号を挟んで向かいの駐車場ではなく、もう一箇所ある少し離れた高台の駐車場からの眺めがおすすめです。
合戦場のしだれ桜側から行く場合は、桜の前の小道を国道459号とは反対方向に歩いていきましょう。小道の両側にもしだれ桜が植えられていて、もう何年かしたら素晴らしい景観になること間違いなしです。
小道をしばらく歩くと、高台の駐車場に到着します。こちらにもしだれ桜が植えられており、花の間から合戦場のしだれ桜を中心に桜や菜の花が咲き競う“花の園”を一望できて絶景です。
開花期間中はライトアップが行われ、夜空と杉林を背景に浮かび上がる幻想的な姿を楽しむことができます。
さて今回、合戦場のしだれ桜を鉄板スポットの“番外”としたのは2023年2月に枝を伐採し、枝ぶりが以前より寂しくなったためです。近年桜の樹勢が衰え、花付きが悪くなってしまったため、枯れ枝を伐採したのだそうです(ここに掲載した写真はすべて2022年以前に撮影したものです)。
それでも、桜と青空、菜の花の美しい共演は健在です。樹勢が回復し、再び半球状の艶やかな桜を見られる日を楽しみに待ちましょう。
合戦場のしだれ桜の観桜も駐車場も所有者の方がご厚意で無料開放してくださっていますが、敷地内には募金箱が設置されています。保護活動に役立てていただくために少しでも協力したいですね。
■所在地:二本松市東新殿字大林142番地
■駐車場:あり
■例年の見頃:4月中旬~下旬
■ホームページ